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石井個人のブログ

全盲ボイトレ日記 えっ、ボイトレって美容と健康に良い!? 花島由里先生インタビュー!

丁度2年間、ボイストレーナーの花島由里先生にお世話になって今回で一旦区切りで小休止になりました(涙)


写真:花島先生

いつも明るくも時として厳しい花島先生のレッスンでしたが長く続きました!
ずっと歌は嫌いだった僕がどのようにして歌を歌うのが好きになったのでしょう。花島先生のボイトレレッスンをちょっと紹介します!

小学5年性の時「合唱コンクール・ボイコット事件」(参照1)と度重なる音楽の授業での脇先生への不信感があって(参照2)小学校の音楽は大嫌いでした。ピアニカは大好きでしたが。
それ以来歌うことに対しては非常にトラウマでした。カラオケも友達同士で行くこともなかったなぁ。

失明をきっかけにピアノから移籍してチェロをやるようになって家で練習しようとすると寝てしまうのでカラオケボックスで練習していました。
「もうチャイコフスキーはお休み」という感じで休憩時間にカラオケを歌っていました。メタリカとかアイアン・メイデンとかが多かった。Jなんてほとんど聴かないし興味もなかった。というのは音楽の入り口は2つあってうちに父親のレコードコレクションがあってクラシック音楽。ギターをやっていると必然的に洋楽になる。

2011年にスーちゃんが亡くなり、それ以来キャンディーズを聴くようになって、カラオケでも多く歌うようになりました。でもやっていたのはギター持ち込んでヘヴィーメタル風キャンディーズとか(笑い)。
ただヘヴィーメタルの歌い方とキャンディーズの歌い方は正反対。
例えばメタリカの『Master of Puppets』の冒頭。「END OF PASSION PLAY」(受難劇の終わりの始まり)では「(E)ND OF (P)ASSION (P)LAY」というように()に表すようにワード・ワードの頭に強いアクセントが入る。そこにスラーとかポルタメントとかほとんどない。
キャンディーズも尾崎豊などいわゆる歌謡曲はスラーだったりポルタメントだったりやることが多いのは当然。もちろんヘヴィーメタル風に歌うのも大変だけれど、それを歌謡曲の歌い方に変えるのはかなり大変でした。
自分の頭の中にはスコアをイメージする時もあるんです。5線譜であったり、歌の場合は図形に近いイメージをしています。もちろんクラシック音楽にしてもカラオケにしても練習をしてスコアなんて浮かばない時も多いけれど。このスコアのイメージを書きたいけれど結構複雑なので次回に。

たまたま声をかけてもらって「キャンディーズ曲限定カラオケ大会」に出席することに。それまでキャンディーズファンとは交流がなかったので清水の舞台から飛び降りるような勢いで参加。何しろ人前で歌うのはホント、キャンカラが初めてという状況。しかも全国からキャンディーズファンのつわものが集結するのだからレベルは高い!
その時歌ったのは『雨と涙とあの人と』、『ハート泥棒』、『キャンディー・ツイスト』。つまりビートがしっかりしている曲でそう難易度は高くない。ただ『キャンディー・ツイスト』はツイストダンスもしなくてはいけないのでそこはスルーさせて頂きました。

楽器をやっているので音程が高い低いとかリズムが取れていないというのは自分で歌っていて分かる。しかしどうしようもなく表現力が上がらないのでこれはどうにかしたいなと思って地元巣鴨駅前にあるボイストレーニング教室の門を叩きました。最初は体験レッスンということでしたが歌いたい曲を選んできて下さいということ。楽器ならまだしも、歌を先生の前で歌うのだから緊張してしまう。
あれやこれやと悩んだ結果、一人カラオケでも多く歌っているキャンディーズの『微笑がえし』でトライ。
花島先生は非常に明るく接してくれて、まずは基礎連。腹式呼吸の方法を教わってから歌に。やっぱり緊張して「ワン・トゥ・スリー あの三叉路で ワン・トゥ・スリー」を歌うと、それ上パートですと指摘が。緊張していたのとランちゃんの声が大きくミキシングされているのでつられてしまいました(汗)
花島先生もそう『微笑がえし』を聴いているはずもないのに直ぐ指摘が入るのはさすが!
とにかく腹式呼吸を勉強したかったので、その指導方法が的確だったので即入会!

花島先生はトレーナーにとどまらず、年に数回ステージに立ったりするアーティスト。レッスンでは何と60人の生徒を抱えるという多忙ぶり!何と中にはかなり有名なアイドルグループのメンバーもレッスンを受けているということ。
驚いたのは僕のレッスンの前でレッスンルームからかすかに歌声が届いてきた。それはラップ。レッスンが終わって出てくると何と小学生!先生によると最初は音が取れなかったみたいですが、子供は伸びるのが速いとのこと。僕はやっぱり道を間違えたか。

レッスンは月に2回。これが意外と速く来る。レッスンを受けて自己練の一人カラオケで同じ曲を10回歌ったりしていると次のレッスンが来てしまう。自分の声を録音して細かくチェック。他の曲を吹き込んで聴くともう絶望的にダメだったりするけれど、レッスンを受けた曲は上々って感じる時があります。
僕の場合、字幕が見えないので全部暗記するしかない。読めれば相当楽なんですが、点字とかやらないし覚えるしかない。なので予習は相当やります。

基礎レッスンが30分。好きな課題曲を1曲持ち込んでのレッスンが30分。
表情筋、舌、唇、喉そしてほぼ全身運動に近い腹式呼吸。習うことやウォーミングアップでやることは非常に多いです。2年やってもリップロールとかはまだ堅いままだった。
それからは自由に課題曲を選べるのでキャンディーズの曲のオンパレード!もちろんカラオケに入っていないバラードの曲の『片想いの午後』や『バイ・バイ・センチメンタル』や『秋のスケッチ』や『めざめ』などの超レベルが高い曲も。
2年間だと48回になる訳で毎回違う曲を課題曲としていました。
キャンディーズ以外では尾崎豊の『I Love you』が2回、発表会用の筋肉少女帯の『生きてあげようかな』も2回、メタリカの『Fade to Black』、BABYMETALの『イジメ、ダメ、ゼッタイ』。のみ。つまりは6曲なので42回がキャンディーズ。ただ溺愛する『ハート泥棒』(全国ハート泥棒復権連盟会長)をしているので唯一2回。
ヘヴィーメタルも教えてくれるので花島先生の柔軟性がハンパなく凄い!振り付けはあまりやらなかったけれど、もちろん基礎的なことは教えてくれるそうです!やりたかったなぁキャンディーズの振り付け。
発表会もありますが、入院するなどタイミングが悪く参加出来ませんでした。

元々の声質や1オクターブ下でかわいく歌うのは100%無理で、歌うとしてもやっぱ可愛く歌うとキモイ。花島先生からも「男性の曲にしたら」と何度か言われてもJの男子はほとんど聴かないのでキャンディーズで貫き通しました。完コピもするけれど、自分らしいキャンディーズを歌いたいという感じを目指していました。

やっぱり腹式呼吸が一番大切!これを寝る前の習慣にしていきました。というのも自律神経に良いということ。他にも苦手な顔の筋肉をほぐしたり筋肉を鍛えることも。舌を鍛えるのもやりました。表情筋を鍛えると笑顔が変わるんですね。頬っぺたを上げて歯を少し出すみたいに。ただそんなに急激には変わらなかったけれど。
音程、リズムは当然。マクロ的には声質、歌の表情、楽曲の理解など。技術的な面は息の使い方、喉をどれだけ開くか、ビブラート、ポルタメント(しゃくり)、ファルセット(裏声)などなど。多くのチェックポイントがあります。

教わって一番印象に残っているのは「身体全体が楽器」ということ。全身の筋肉などを使うというのは今までやっていなかったので非常に勉強になりました!
レッスンを進めていくと無理のない範囲でどんどんレベルが高いことを教えてくれます。それを自己練をやっていると次のレッスンが直ぐ来てしまうので大変。
そして一番大切なことは「歌うということは楽しい」ということを伝えてくれました!小学校の頃のトラウマがなくなったような気がします!

もっとやりたい曲もあったけれど、ちょっとお休みです。自己練を重ねてまた再開したいと思います。

お休みするって決めた後に選んだのがキャンディーズの『つばさ』と最後の前が『あこがれ』。この2つの曲はファンにとっては究極に大切な曲。気軽に歌えないし、中には解散コンサートである『ファイナルカーニバル』を思い出して辛くなるというファンもいるくらい。
でもやっぱり教わりたかったので『あこがれ』を選択。スタジオレコーディングのものは囁くようなピアニシモで始まるバラード。この「ささやくように」という歌い方は全ての基礎が出来てからこそ歌えるという超難度が高いという先生のコメント!でも花島先生が適切な指導をしてくれて、花島先生のピアノの伴奏で冒頭部分を歌った時は不完全にしてもやっぱり変化したし、歌っているとほろって涙がにじむ。そして徐々に盛り上がってフォルテッシモ!ホント、ミキちゃんは凄すぎです!
何十回もキャンディーズの曲を練習していて、ホント、難しいし、彼女らの素晴らしさを身をもって体験出来た貴重なレッスンでした!
そして最後は原点回帰でキャンディーズのデビューシングルの『あなたに夢中』!最後のレッスンでも要求度は高かった。

ここで花島先生にキャンディーズについて質問!

Q 「キャンディーズの曲を多くレッスンしていて初めて聴く曲も多かったと思うのですが、キャンディーズ像が変化しましたか?」
A 変わりましたね。有名な曲、例えば『年下の男の子』とか『春一番』といった可愛い歌を歌うアイドルという感じでした。ですけれど、石井さんがいつも違うキャンディーズの曲を使うので、その音楽性の幅の広さに驚きました!単なるアイドルじゃないなって思います。しかも今聴いても上手い!きっとボイストレーニングは相当厳しかったと思います。今の子にそんなに厳しくしたら逃げ出してしまうかもしれません。

歌いながら踊るということは、とても難易度が高く、十分な体力と肺活量が必要不可欠です。今のアイドルはとても可愛く綺麗な子達が踊ってパフォーマンスをして、とても魅力的だけど、8割が口パクという現代だと思います。

もちろん、懸命に努力を続け、きちんと歌いながら踊るということを練習し続けているアイドルも沢山おりますが、やはりキャンディーズの3人の歌声を聴くと安定感と歌唱力の高さに脱帽します。
 

花島先生が好きな曲として『その気にさせないで』があります。レッスンの時に踊ってました!ソウル風の曲に反応したみたいです。「これ、アイドルの曲じゃないですよ」と。

ここで最後に花島先生にボイトレについての一問一答をご紹介します!

Q1 「最初全盲の生徒が来ると知った時どう思いましたか?」
A お教室に目の不自由な方で5年くらい通ってくださってる方がいるので、その方に少しアドバイスなど頂いておりました。
私自身どう思ったかと言いますと、沢山のお教室の中から当校を選んでくださってとっても嬉しかったです。
そして、全く関係ありませんが、私旧姓が石井なんです。
なので、余計に当初から親近感がありました。

Q2 「全盲に対してレッスンの苦労はありましたか?」
A 苦労はありません。
ただ、4階まで階段だったり、レッスン中のやり取り等石井さんが不便に感じているのではないか、私の説明がわかりにくいのではないかと心配なことはありました。

Q3「全盲に対してレッスンで配慮したことはありましたか?」
A 個人的に心掛けていたことは、いかに言葉で具体的にわかりやすく伝えるか私なりに考えてお伝えしていました。
q7例えば、いつも他の生徒さんには鏡の前に立ってもらい、顔の表情筋など実際に見ながらレッスンしているのを石井さんには実際に手で触れてもらいレッスンを行った、等です。
実は最初の頃は同じ気持ちになってみようとわざと目をつぶって話していた事もあります。
でも、「石井さんが表情や行動に気持ちを出してくれてるかも」と考え、途中からはサインを見逃さないようによく見てました。
あとは石井さんのファッションが途中から変わったのでそういう意味でも見るようになりました。どんどんマニキュアや髪のセットに慣れていってる事もすごいな~と思いました。

Q4「僕が体験レッスンからどの点が変化しましたか?」
A 時間はかかりましたが、表情筋が大分動くようになりました。
音の旋律が、声の出し方が以前より滑らかになりました。

Q5「今後自己練習で必要なものは何ですか?」
A 腹式呼吸を心掛け、歌い、声を出すことです。(理想的なのは喉が開いた状態で)
ほとんどの人が声を出さないから、出なくなります。安定しなくなります。音程を外しやすくなります。喉が弱くなり、風邪を引いたり、免疫力がおちたり、むせやすくなったり、誤嚥性肺炎にもなりやすくなります。
最近はネット社会で若い方にも増えてきたと聞きます。
歌うことはストレス発散にもなります。
身体をリラックスさせ、心を解放するように声を出せるようになれば自然とその人自身の魅力が出るものです。
もちろん、音楽的なセンスというのはあり個人差もありますが、
発声が安定すれば、正しい声の出し方が見つかれば、自ずと歌が上手くなっていくと思います。

Q6 「先生が多くの生徒をレッスンして楽しみややりがいは何ですか?」
A やっぱり皆さんが笑顔で楽しんでくださることに一番幸せを感じます。

Q7「これからレッスンを受けたい方にアドバイスをお願いします」
A そうですね、近年では音楽を聴かない人が増えたように思います。
ですが、ありがたい事に歌が上手くなりたい!というレッスンに来てくださる方の需要はあるように思います。
でも、普段音楽を聴かないので曲を知らない、歌いたい曲がないという方が多いように感じます。
なので、YouTubeやニコ生、nana等何でも構わないので音楽に触れる時間を増やしてもらえたら嬉しいです。音楽は心に潤いを生活に彩りをくれます。
ボイトレの魅力はなんと言っても美容や健康にも役立つ事です。だから長く続けてくださる方が多いのだと思います。
私が歌を本気で学び始めて一番学んで良かったのが腹式呼吸です。極端なことを言えば、性格まで変わったかもしれません。元々は短気だった性格が呼吸法のお陰でコントロール出来るようになりました。

以上、大変貴重なご意見を伺いました!美容と健康、そして楽しむ!悪いことは一つもありません。是非皆様ボイトレの扉を叩いてみて下さい!

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参照1 「合唱コンクール・ボイコット事件」
小学5年の時に神奈川県立ホールにておこなわれた合唱コンクールに向けての練習の時。
曲は『秋祭り』と『雪ばんば』元々声が低かったにも関わらずテノールに配分された。高音域は今でもシンドいくらい。高い音域を出す勉強だとしてもそういう高音域を出すレッスンはゼロ。出ないし、出ても乱れてしまうので口パクをしていた。
そうすると先生に見つかって呼び出されて、「皆は一生懸命に歌っているのに。ここで皆が歌っているのを聴きなさい」と皆の前に1人立たされた。バリトンに回してくれっていうような雰囲気でもなかった。何か劣等感や屈辱感を感じたりして「もうやってられない」と思ってそれからは全部口パク。
卒業式でも『秋祭り』は歌ったけれどそれも口パク。学校の音楽の授業なんて苦痛にしか他ならなかった。ただピアノを弾いていたのは皆のアイドルの友理さん!彼女の家で『秋祭り』を弾いてくれたのは記憶に深く残っています!

参照2音楽の授業での先生への不信感。
5年性の時、クラス別の合唱の発表会があった。その時に1年先輩のSさんが指揮をしていた。曲名は不明。佐渡裕ばりのダイナミックな指揮。でもそのダンスをするような指揮を見て多くの生徒が笑っていた。僕は「N響アワ」ーなどは見ていたので多少大げさかなとも思ったけれど良い指揮だった。
次の日の脇先生が激怒「笑った人は前に出なさい」と言うと半分ほどの生徒が前に。「Sくんはショックで今日学校を休んでいます。あれが本当の指揮です」と言っていた。でも、「N響アワー」や「題名のない音楽会」を観る生徒なんかそう多くない。指揮が何であるかっていうのを教えないで一方的に叱るってどうよってその時思った。教材に使える分からないけれど、カルロス・クライバーとかバーンスタインの映像とか見せたらきっと小学生だってその優雅さに感動する。そういう一方的な指導方法や、何かのクラシック音楽『ペールギュント組曲』などの模範解答を誘導するようなテストなんて意味ないって思ってた。上級生向けに神奈川フィルの団員さんが演奏してくれたのは印象に残っている。そういう音楽の素晴らしさを伝えなくて、リコーダーなどのテクニカルな部分は重要視する。今は少し変わったかもしれないけれど。どうなんでしょうね。良い話は聞きません。
中学の先生は良かったです。ブラームス交響曲第1番の4楽章とか映像付きで流してくれていた。アバドだったような。中学ではギター部でしたし。

小学生の頃は部屋でクラシック音楽を聴いている方がよっぽど好きだった。ベートーヴェンの交響曲とか、スッペとかロッシーニの序曲とかジョン・ウイリアムズのサントラとかはもう、本当にすり切れるくらい聴いていた。
音楽ってもっと多様性があって個性が出るもの。それを型にハメようとする脇先生を初めとした小学校の音楽には大変な不信感と憤りを感じていたスネた生徒でした。

キャンディーズインターナショナル株式会社 代表・作家 石井宏幸

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