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石井個人のブログ

全盲観劇日記 尾身美詞さん追っかけレポート 2017年 前半

■青年座 『見よ、飛行機の高く飛べるを』■
日程:2017年2月28日(火)/3月1日(水)
 会場:練馬文化センター・小ホール

作=永井愛
演出=黒岩亮

舞台は明治末期の44年(1911年)愛知県岡崎市にある教師を目指す女子師範学校。
その学校での女性との生活や学生運動の兆しなどを描いている。

今回『見よ、飛行機の高く飛べるを』は青年座での再演。初めてみのりさんの所属する青年座というホームでの観劇。多分難しい内容と感じて東京での公演2Daysを観劇! 開演前、チケットを予約していたので受付に行くと超長蛇の列。30分前には到着したもののチケットを受け取ったのは開演ギリギリ。

会場に入ると主催者がチケットを配るのが遅れていて開演時間を延ばすと謝罪。頭を下げる主催者に対して観客は少し拍手。「大丈夫ですよ」という暖かみのある拍手。
さて開演したもののパンフは読んでいないのとネットであらすじなどを読んでいないので肝心要の時代設定が分からない。明治後半か大正か昭和初期とかなりざっくりとしたアプローチで観る。
途中「去年大逆罪があった」という台詞があるものの、明治後期だっけ?、大正だっけ?、とかなりの無学を反省。

休憩時間にスタッフ(普段は役者さん)がトイレまで案内してくれる間に「すみません、いつの年代のお話ですか?」と聞くと明治44年と。何となく時代背景が分かってきた。
みのりさんは師範学校の女生徒で登場。つまりは女子高生!相変わらず元気なキャラです。 不条理に女生徒達が除籍されたことに対して女生徒達が反感を持ち、ボイコットを計画。またそれの挫折。女子が意思表示をするのが難しい時代にこういう計画を立てるというのが大きなテーマ。
印象に残ったのはみのりさんを含めたガールズトーク!やっぱりこういうことは時代を問いません♪
何と言ってもこの作品では永井愛さんの脚本が秀作。永井愛さんのおばあさんが女性運動家の市川房枝さんと師範学校で一緒だったことがこの作品を書いたきっかけとなった模様。 1911年の年表を読むと興味深い。
2月23日 世界最初の水陸両用飛行機、カーチスにより水陸連絡飛行に成功するとある。これってシュナイダーカップで優勝したカーチスのことかなと。すると映画『紅の豚』のカーチスはここからスタートするのでしょうか。
4月5日 日本で最初の飛行場である所沢飛行場の開場式があり、その4日後に初めて飛行機が日本で飛ぶとある。
7月16日 第1回模型飛行機大会ともある。つまり子供達にとっては夢であり、社会全体にとってムーブメントになったのでしょう。
しかし1914年には飛行機が大きな武器になる第1次世界大戦が勃発してしまうのが皮肉。 婦人参政権運動が象徴的ではあるが、日本の現在を見ても、女性国会議員や企業の女性の管理職の割合は男性と比べてかなり低い。現代社会に対してのアンチテーゼという意味も大きい。
この作品での「飛行機」は希望や夢の象徴。女性も飛行機のように自由に飛び回るということを理念に活動をしていく女生徒達の姿が重なる。
出演するのが女性が多いのもこの作品の特徴。それぞれ個性的な役を演じていて興味深かったです。

■こまつ座『イヌの仇討』■ 2017年7月8日(土)


写真:ロビーに行くとお花がズラリ!

今回は時代劇の王道、忠臣蔵。脚本は井上ひさし。とは言っても赤穂浪士は舞台には一切登場しないという、ええっという展開。赤穂浪士の敵(かたき)、吉良上野介が主人公。吉良を主人公にした舞台というのも珍しい。その脚本を書いたのは井上ひさしという大御所。

舞台は吉良邸に赤穂浪士が討ち入りをしてから首を落とされるまでの2時間のドラマ。ほとんどリアムタイムで進行していくというとても視点がユニーク。
松の廊下事件では浅野内匠頭は切腹となったが吉良上野介は無罪放免となった。すると吉良にとってはお咎めなしなので、仇討ちをされるのは不条理だという吉良の視点という舞台。

時代劇史上悪役ランキング断トツトップ(私見)を走る吉良の視点で描かれ、討ち入りされる不条理や世間からの視線など、ユーモラスさと吉良の説得力のある演技が交差して物語りが進む。

今回みのりさんは吉良邸でお犬様のお世話をする女中。生類憐れみの令に基づいて小さい犬の世話をしているコミカルなキャラ。
みのりさんは登場から後半までお犬様を両手で優しくだっこしている。お犬様が羨ましい。 吉良邸は東京・両国にあり、当時は2000坪という大きさ。今も跡地が残っていて観光が出来る。どうやらおみやげも売っている模様。
舞台を観に行くにあたってこの吉良邸を見学しに行こうかと思っていたが、6月から過労が原因で緊急入院することになってしまった。入院前にみのりさん経由でチケットを予約していたので泣く泣くキャンセル。舞台にも行かれないかなと思っていたら週末一時退院の許可が。そう体力も必要としないので前日にチケットを予約して会場の紀伊國屋サザンシアターへ。初めて行ったので少々迷ったのとかなり高いカフェに入ってしまったのが不覚。

今回は時代劇好きの母親も同行。母親は初みのりさん体験!
キャンセルをお願いしてしまったみのりさんに対して差し入れをしなくてはと思って、うちの実家の藤沢の銘菓を。ちょっと時間があったので、ネットを検索して袖の下を制作。本来は大福などの菓子などの下に入れるものですが、ジョークで。
白い和紙に包まれているのは25両。それを切り餅と呼称するらしい。そして「こども銀行」発行と刻印。まぁ誰かがやっていそうなネタですが。こんなところで江戸小判について学習。

さて舞台開始!
みのりさんはお犬様に対して忠実に仕えるのが逆にコミカルなキャラに映る。次第に赤穂浪士が迫ってくるのが姿は見えずも足音や声から分かる。音響さんはかなりナイスです。 後半になるとお犬様が何かを察したのか急に逃亡!「あ゛ぁーーー」と叫ぶのが今回のみのりさんのハイライト!

舞台では盗人が隠れ家に入ってきて、世間の--あるいは現代の吉良観--を伝え、それが不条理ではないかというテーゼを出す。絶対悪である吉良は絶対悪ではないのではというのが描かれている。

ラストは吉良が「生きるために行く!」(だったかな汗)と、吉良のプライド--武士道--を持ちながら、赤穂浪士に向かって行く。
全てが隠れ家でオンタイムで進行するので、ヒッチコックの『ロープ』みたいな感じが出ていた。ちなみにこの『ロープ』は前編が80分で全てがワンシーンで展開され完結する。当時は1ロールが15分程度なのでそこはつないではいますが。
みのりさんは他のインタビューで「皆さんは他の井上ひさしさんの作品は何を読みましたか?」と書いてあって、すみませんゼロです。
再度入院して井上ひさし原作の映画『父と暮せば』を観たけれど、ちょっと僕のトラウマなので途中でストップ。
吉良が独白するところなど、他の役者も優れた演技。母親も楽しんだようでした。
母親の感想は1場しかない舞台を初めて観たので楽しかった。みのりさんがもっと表に出て欲しかったなどなど。『イヌの仇討』のイヌって何だろうとぶつぶつ言ってました。

そしてロビーにはみのりさんのお母様の盟友の伊藤蘭さんからお花が。みのりさんの舞台を観るにあたってはお母様のグループ云々はほとんど考えないのですが、こうやって繋がりがあるっていうのはホント嬉しいです。みのりさんの歌声を前に聴きましたが激ウマです!

■六本木アートナイト 2017■
新劇女優ユニット On7 『新聞女」
日程 9月30日トワイライトから10月1日ミッドナイト


こういう看板や垂れ幕などが六本木のあちこちに。

ついに来た来たOn7(オンナナ)のパフォーマンス。みのりさんのファンになるのを決定的にしたOn7を間近で観られるとは何とも幸せ♪
時は遡ること2016年7月、友人数人とダベっていて、その内1人がこれからOn7を観に行くと。千秋楽というのに用事があって行かれなかった。
その後、舞台の評判が非常に高かった評論を読んだ。尖った内容や自分たちがプロデュースしていくその力etc もう、その舞台を観に行かれなかったのが残念--あるいはトラウマ--でしかたなかった。

そんなまだ未体験のOn7とは自分にとって何か。自分の中では神格化といったら大げさなのだけれど大切な存在になっていった。
みのりさんのブログによると今年2017年の公演はない予定と。もう1年待たないといけないかなと思っていたら、六本木アートナイトというビッグイベントへの参戦が決定! こちらもまだ観ていなかった『新聞女』という演目?で登場と。ブログで東京ではない確か静岡だったかでやっていただけなので、自分にとってはビッグニュースだった。
予定を見て見ると、9月30日と10月1日。2日間やるのかなと思ったら大間違い。六本木アートナイトは夜を徹しておこなわれるので『新聞女』の最終回は0時45分。さてどう作戦を立てようか考えた。

9月30日(土)
18:30~45 ロアビル前
20:45~21:00 天祖神社前
21:45~22:05 ミッドタウン キャノピー・スクエア前
31日(日)
00:30~45 六本木ヒルズメトロハット前

15分ほどの舞台を4回おこなう形式。最初の回は良しとしてもどこまで観れるのか。今回1人で行っても廻れないこともないけれど、きっと途中でビールを飲みたくなると思ってガイドさんを調整。ちょっと無理なお願いだったけれど3回目まで観ることに。こちらの服装はアートナイトということもあり負けじとアバンギャルドで。

Act 1
いよいよ初めてのOn7体験の日。初回はロアビル前ということで20分ほど前に到着。でもどこでやるのかよく分からないのでビルの横に行ったりしているうちに係員さん登場。パフォーマンスをやるのはロアビルの4段ほど上がったエントランス。えっ、観るところは歩道?係員さんが「これより先に入らないで下さい」とガムテで規制戦を貼る。早く来ていたので最前列で鑑賞。100人もいたら道路が塞がってしまうので主催者もコントロールが大変そう。

エントランスの奥から7人が登場。顔が白塗りなので誰が誰だか分からない上に声を出さない。ガイドさんはスマホでみのりさんの写真は見ていたけれど誰か分からず。誰が誰だか分からないというのもコンセプトの一つか。

新聞女というだけあり、ワンピースなどを新聞で作っている。これが結構丈夫。パフォーマンスでは寝っ転がったりしても大丈夫。分からないところで切れているかもしれないけれど。裾がフラワーになっていたりして可愛い!
パフォーマンスをやっていると通りがかりの人も足を止める。パフォーマンスは新聞を読んだり、新聞紙をブチ抜いたりと様々。最後は仕事をするようなパフォーマンス。情報社会の中で女性の自立する感じかなと。やはりビジュアルがないと判断は難しいので、その女性(男性かもしれないけれど)が高度情報社会の中で埋もれてしまっているのか、その波に乗っているのかは不明。
最後残された新聞紙の数々にも何かの意味がありそう。例えば過剰に流れるSNSのゴミのような情報とか。



Act 2
次は20分ほど歩いて天祖神社前へ。六本木で働いていた時期があったけれど、こんな静かな神社があるとは知らなかった。パフォーマンスまでは時間があるので隣のカフェで。
時間少し前に会場へ。とは言っても神社の参道。最前列は座らないといけないので2列目で立って観劇。

雨だったらどうするのかなぁと思っていたけれど、近くのカフェが「協力」(だったかな)に入っているのでそこの屋根があるテラスが雨対策だったかも。当日は晴天で夜風が気持ちよかった!
もう日が暮れているので所々にライトが仕込んであり、スピーカーからは無機質なような音楽が流れてくる。
六本木とは思えない静けさの中から、神社の横から7人が登場。1人は関係者かと思うけれど、熱心なファンが多くいるのかシャッター音がかなりパシパシ。不倫謝罪会見みたいな雰囲気も(笑)

テーマは子供の遊び。1人がケンケンパをしながら登場。他にも全員でだるまさんころんだや見えないロープで何人かが同時に飛ぶ縄跳び。そして誰かが引っかかってしまう。 他にもドロケーみたいな鬼ごっこ。神社で遊んだ記憶はないけれど、子供の頃、日が暮れるまで遊んでいたのを思い出す。今回の衣装の新聞紙はカサカサという音がするのでどういう動きか少し分かる。その音から想像すると楽しく遊んでいるように映る。
こんな歳になっても家の前で時々ケンケンパを少しやったりするけれど、やはりこれはノスタルジーに映る。それが神社の前というシチュエーションに非常にマッチしている。
ノアビルとの連続性を考えると2回目の神社のパフォーマンスはノアビルの女性の子供の時の記憶だったりしてと拡大解釈。

ライトアップされてミステリアスとも感じるので実は子供の霊魂が遊んでいたりとかとも妄想。そこに映画『シャイニング』でも使われたバルトークの弦チェレを流すとかなりシュール。遊戯だから知的遊戯も許されるかな。





Act 3
続いてミッドタウン方面へ移動。途中コンビニでビールを購入。こういう街を上げてのイベントは販促なので経済効果もあるのだろうけれどこちらは 経済効果=地下鉄の交通費+コーヒー+缶ビール+フランクフルト とかなり低め。夜間にシャトルバスが出ていてなぜか立川行きが出ていて不思議。

パフォーマンスの前になると会場へ移動。六本木ヒルズとこのミッドタウンで働いていたので懐かしい場所。とは言っても決してハッピーな職場ではなかったけれど。というか自分の負の時代。

またちょっと座るのは嫌なので2列目で。みるみるうちに観客が。恐らく300人ほど。さすがに集まりやすい場所だけある。
7人が登場すると今までの衣装とは違ってカラフルに。どうやら折り込み広告をまとっている様子。億ションの広告か、西友の安売りの広告かは不明。
王女が結婚相手を探していて、観客の中からお相手を発見!観客参加型で盛り上がる!音楽もメンデルスゾーンの『結婚行進曲』に。クラシック音楽が流れると誰の指揮者かとつい集中して聴いてしまうのがいつものクセ。

車か馬車を模したのか、役者さんが走り回る!ノアビルと神社では何も口に出さなかったけれど、今回は「ギャー」という奇声が。
最後は王様が金を皆にバラ撒く。そして音楽は六本木のクラブのマハラジャなどで流れていた音楽。つまりバブル経済。
六本木ヒルズと赤坂ミッドタウンという二つのバブルの塔に挟まれた広場でそのバブルをテーマにして表現したと感じた。違うかもしれないけれど。

以下私見。六本木ヒルズのバブルたる所以はあれだけの建築学を誇っていながらエントランスの回転ドアで子供が挟まれてしまって亡くなってしまったこと。僕が働いていた時は既に自動ドアになっていたけれど通る度に子供さんへのお悔やみを忘れなかった。
そして、この二つのビルで働いている時に、他の社員が六本木ヒルズとか赤坂ミッドタウンで働いているということだけでステータスを感じている輩もいた。悪寒が走る。

働いていた会社の会長はバブルの申し子折口雅博。六本木のクラブのヴェルファーレから介護事業のコムスンや派遣事業社のグッドウィルを創設。結局会社の体質に合わないのでさっさと辞めてしまった。退社時の役員面接では「会社の方向性は違う」とは言ったものの、その若い役員はたぶん聞いていない。決して折口会長はスケープゴートではない。 そして辞めるころには次々と不正発覚。折口会長は「世界No1の会社にする」と言っていたけれど、こんな売り上げ至上主義の会社でどう社会に貢献し、世界のトップになるというのか。そんな会長の言にうんざりしていた。

生中継された不正発覚後の謝罪会見で涙を流していても何の説得力もない。
これはかなり個人的な解釈になって、失礼に当たるかもしれない。3回目のパフォーマンスはバブルへのアンチテーゼ。遡って、神社のパフォーマンスは、六本木ヒルズで亡くなったお子さんへのオマージュと勝手に解釈してしまった。パフォーマンスの内容や意味とはかなり違うと思うけれど極めてパーソナルな思いが交錯して複雑だった。
写真は明度が低かったのと動きが速かったので上手く撮れず。

パフォーマンスが終わると盛り上がりがスゴい!。つい「み の り!」とシャウト!もはやコンサートのノリ!演劇では出来ないのでこういうパフォーマンスでシャウト出来て良かった最後に役者さん(たぶんみのりさん)が近くに来て「ウギャー」と挨拶してくれました。超エネルギッシュ!
終わるころには深夜近くになっていたのでここで退散。4回目がどうなっていたか気になるところ。

みのりさんのパフォーマンスに関するコンセプトのコメント。(ブログから引用)
1回目 情報社会からの違和感。
2回目 子供の遊びをイメージした世界観に。
3回目 「欲望」をテーマに、欲望の国の王女の宴をお届けしました。
4回目 書かれていない。。。
結局行かないとダメってことかな。

次回On7の公演は2018年2月とのこと。自分たちで脚本を創り上げるディバイジングという手法になる様子。また新しいチャレンジを観れると思うと今からどんな舞台になるか楽しみです!!

引用元
尾身美詞オフィシャルブログ「おみみのりのみのりある日々」Powered by Ameba 

作家 石井宏幸

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